豊田市の車修理専門店 FIX auto service豊田(フィックスオートサービス)の内藤です(*’▽’)
ベンツ・BMWなどの外車を所有している、もしくはこれから外車を購入しようとしている
そんな方は
「ディーラーで車検や整備をしたらいったいどれくらいの費用がかかるんだろう?」
と疑問に思っていませんか?(*’▽’)
実際にディーラーに依頼したことがないと全然イメージ湧かないですよね。
そしてずっとディーラーに依頼していると、その費用が基準になってしまってもっといい選択肢を逃してしまっている、ということもあるかもしれません。
そこで今回は、FIXのお客様が実際にディーラーに貰った見積書を交えて解説していきたいと思います!!
まず始めに、ディーラーの経営の形態から少しお話ししなければなりません。
見積書を正しく見るための事前知識!誤解されがちなディーラーの経営形態とは?
ディーラーにもいろいろある!?
皆さんはディーラーというと「直営店」のイメージがあると思います。
たとえば、トヨタのディーラーなら「トヨタ自動車が経営している」と思っていませんか?
これは「ブブー」 × です(≧▽≦)
実は違うんです。
「それくらいしっとるわ!」という方は次の章に進んでくださいm(__)m
「どういうこと!?」
と思った皆様は続きをどうぞ^^
トヨタ自動車は自動車を作る所なのは皆さんご存知ですが、販売は販売店(正規ディーラー店)から販売されるのが、一般的です。
簡単にいうと「ディーラーは仲介業者」ということ
トヨタ自動車(売る) → (買う)トヨタディーラー(売る) → 俺(買う)(*’▽’)
↑ こんな感じ
ディーラーは仲介業者なので、難しい事を省けば「誰でも」ディーラーは経営可能です。
なので、全国にあるディーラーには、「オーナー」がいます。
これは基本的にどこのメーカーでも同じで、外車メーカーも勿論該当します。
例えば、外車と言えば「ヤナセ」さんが有名ですが、ダイムラーやメルセデス・ベンツ日本は別会社です。
ですので、仮に僕が「ナイトウ」という会社でメルセデス・ベンツの正規ディーラーになれば、
「ヤナセ」ではなく、「ナイトウ」になる訳ですww フフッ.チョットダサイケド
このオーナー会社によってディーラーの対応は大きく変わります。
対応が良かったり、悪かったり、サービスが良かったり、悪かったり・・・
個人的な印象としては、国産車メーカー系のディーラー経営をしているオーナー会社は対応が良い印象があります。
例えばフォルクスワーゲンなんかだとトヨタ系のディーラー経営をしているオーナーが多いので、こちらは対応がトヨタの感じと似ています。
中にはトヨタモビリティとフォルクスワーゲンのディーラーが隣に並んでるとこも、
どちらのスタッフもオーナーが同じ会社です。
他にも、アウディもダイハツディーラーを経営しているところがやっていたり、ポルシェもトヨタ系ディーラーのオーナーさんがやってたりします。
BMWは名鉄グループ(名古屋鉄道)とかね(^-^)
あまり聞かないのが「メルセデス・ベンツ」
ベンツ=ヤナセというイメージがつくほど日本では、ヤナセグループが大きなシェアを持っているので、殿様営業では?と不満を抱えてるオーナーさんのお話も結構耳に入ってきます。
本当はベンツでもシュルテン○○とかあるんですが、、、
ということで、オーナーが違えばディーラーも違うということが少しわかっていただけたかな?と思いますが、
一つのオーナーグループがシェアを取ってしまい、ライバルがいなければ、「やりたい放題できてしまう」のも直営店ではなく、オーナー店ならではといえるのではないかな?と思います。
ディーラーの車検費用はホントに高いのか?
前の章でディーラーによって対応の違いがでるのは、少しイメージできたかと思います。
しかし、実際に「料金的にはどうなの!?」という部分が一番、気になるかと思います。
結論から言うと
「費用だけでみれば高い」
と思います(^o^)
勿論、お店によって金額設定の違いはありますが・・・。
何を根拠に?( ̄ー ̄)という話になってしまいますので、実際の見積りを元に解説していきます。
これが噂のディーラーの見積書だぁ!w
↓
↓
↓
これは僕たち(プロ)からみたらほぼ何もしない(修理や整備はほぼしない)車検の見積です( ̄ー ̄)
恐らくディーラー最低料金ではないかと思います。
あえて言うなら車がC63s なのでオイル代が結構してしまうかな?
という程度。
ね?
?
??
そこそこ高いでしょ?w
「いやわかんねぇーよ」って?( ̄ー ̄)
そうですよね^^;
ところで、そもそも皆様はお見積書の見方はご存知でしょうか?
1枚目にたくさん書かれている項目を見ずに、2枚目の右下の総額だけで見ちゃってませんか?
本当にわかる方は、上記のの見積りのエグさが一瞬でわかりますよね。
ということで、「見積もりが高い」という理由を解説する前に、まずは見積りの「見方」から入ってきましょう。
何がどう高いのか?( ̄ー ̄)
業者はどこを見ているのか?(-_-)
見積りの見方から伝授していきたいと思いますo(^o^)o
これさえわかってしまえば「最強」なんです。
車を維持や修理していく中で必ず避けて通れないのが、「工賃と部品代」
実はこれにはパターンや見方が存在します。
隠された暗号やいかに!?
そんなわけで、続いて外車ディーラーの見積もりの見方を解説していきましょう。
外車ディーラーの見積りの見方
ではさっそく、見積りに隠された暗号?や見方を解説していきたいと思います(^-^)
と、その前に、皆様はディーラーの工賃単価って知っているでしょうか?(*_*)
ディーラーの工賃はいくらなんだい?
見積りを解読していくのに非常に重要になってくるのが「工賃単価」
自動車修理業界は大きな所も小さな所もおおよそ、この単価設定によって工賃を算出しています。
皆さんは外車ディーラーの1時間辺りの工賃はどれくらいだと思います?( ̄ー ̄)
ん?
5,000円?
6,000円?
正解は…
?
?
12,000円 ですo(^o^)o
もちろん地域にもよりますし、ディーラーにもよりますので、前後はありますが、大体10,000~12,000円前後と言われています。(一般的な外車系ディーラーです。)
とはいえ、世間一般的にみて外車=高級外車ですので、当たり前といえば、当たり前ですよね(^-^)
キレイなショールームにフロントマン、メーカー専属メカニックなので、それも含めての料金です。
ちいさな修理屋とは訳が違うのですよ( ̄ー ̄)
因みに国産車ディーラーは1時間辺り8,000円前後です!
設備やキレイさは全然負けてないと思うんですけどね(*_*)
ここで
「はぁ?」
「あり得ねぇ」
「マジやべぇ」
と思ってしまった皆様は、まだ引き返せます( ̄ー ̄)
悪いことはいいません…
国産車に乗りましょうo(^o^)o
「いやいやそれくらいはしょうがない」
「俺は負けねぇ」
「まだイケる」
「いくとこまでいってやるー!」
という方はこのままどうぞ^^
さてさて、工賃のだいたいの相場がわかった所で、お次は暗号を解読していかなければなりません( ̄ー ̄)
工賃はドコに出してもだいたい一緒!?
僕たちの業界ではレーバーレートといって1時間辺りを0.1(6分)単位に分けて工賃を決めていきます(^-^)
例えばさっきの1時間の工賃が12,000円の場合は0.1(6分)1,200円となります。
※1,200円は税抜きですので下の見積り表記は税込1,320円です。
「なるほど」
と思った方はもう見積りが読めてますよ(^-^)
右の赤線を見て下さい(^-^)
これが部品であれば個数、工賃であれば時間が記載されていますo(^o^)o
では一番上の
法令車検基本料 3.8 × ¥13,200 = ¥50,160
ということになります。
少し楽しくなって来ましたか?(^o^)
これは自動車の修理業界であれば、ほとんど共通します!
鈑金塗装や整備問わず、国産、外車問わずですo(^o^)o
この章の
「工賃はどこに出してもだいたい一緒」とは決まった整備や修理であれば、指数(目安時間)がだいたいあります。
例えばオイル交換、フィルター交換 0.4
これは、何処にいっても0.4です( ̄ー ̄)
違うのは、単価です。
ではプロから見て「何が」高いと思ったのか?
隠れた所が異様に高い!?
正直な所、指数が載っている所は高いとは思いません。
プロからみて「その指数では無理」みたいなことも多くありますので、実際は作業によっては安い事もあります。
じゃあいったい何が高いと感じたのか?
ここ ↑ 上から2段目と3段目( ̄ー ̄)
先に気付いた方がいれば鋭いですねw
そう…
「指数が載ってない」のです( ̄ー ̄)
その下は、法定費用といわれる税金や自賠責保険料などなので、理解はできると思います。
しかーーし
指数がないとはどういうことなのか?(*_*)
それは、店舗や各ディーラーが設定している可能性があるということ
ここで出てきた
「車検代行手数料」「完成検査手数料」
これはなんなんだ?(*_*)
うーん
なんなんでしょう?( ̄ー ̄)
見積書にある車検代行手数料と完成検査手数料って何!?
ここまででメルセデスベンツディーラーの実際に作成された車検見積りを元に、不明瞭になっている2つ項目「車検代行手数料」と「完成検査手数料」に触れて解説を終わりました。
車検見積りの解説をするだけなのになかなか終わりません( ̄ー ̄)
普段聞き慣れない言葉が多いですよね?
クルマの見積りや部品名称や構造、法律とかって本当よくわからないですw
漢字ばっかりかカタカナ(横文字)ばかり…
例えば、
衝突防止装置 → ただの鉄の棒w
フロントバンパーアブソーバー → ただの発泡スチロールw
アッカーマンステアリングジオメトリー → アッカーマンさんが考えた構造w
フフッ w
失礼しました( ̄ー ̄)
冗談はここまでにして、こんなふうに漢字やカタカナが多い名称が多いので、ぱっと見わからないんですよね。
本題へ参りましょうか(^o^)
修理工場にも種類がある!?
さぁ前回の見積りの中に指数がないものが出てきました。
その1つが、「車検代行手数料」というもの、これはどこのディーラーに出しても記載されています。
これはいったい何をする手数料なのか?
それは…
読んで字のごとし
車検を代行する手数料ですよ w o(^o^)o
w
?
違います!怒らないで下さい(T_T)
これにも種類があるんです!( ̄ー ̄)
それが、「認証工場」と「指定工場」
まずは、認証工場と指定工場の違いをちょっと解説していきます。
1.認証工場
国から認可を受け、正式に分解整備を認められた事業所
あまり知られてはいませんが、認可を受けていない事業所も少なくなく、不正に分解整備を行っている工場も存在します。
認証工場は、点検整備記録簿という「誰が」「どこで」「何を」したかを詳細に管理することが必要で、事業場の面積・設備なども指定された要件を必ず満たしてなければなりません。
万が一、事故や整備不良などが起こった場合に事業所を特定することができるようになっています。
※FIX auto service豊田もここの認証工場にあたります。
2.指定工場
指定工場とは認証工場の分解整備だけでなく、車検の検査まで自社で管理することが可能です。
ほとんどのディーラーは指定工場になります。
認証工場は点検・整備は可能ですが、指定と違い、車検の検査は最寄りの検査機関(運輸局等)に最終検査が必要な為、車両をそこまで持ち込む必要があります。
最近は指定工場の不正をちょこちょこ耳にすることもあるかもしれませんが、第三者の目がない指定工場ではそういった事もできてしまうということも事実です。
もちろん指定工場には抜き打ち検査もありますので、まったく第三者の目がないわけではないのですが、、、
指定工場は運輸局に車両を持ち込む必要はないですが、書類の発行は運輸局しかできないので、書類の持込は必要です。
ざっくり言えば、
自社で検査する「指定工場」
検査は運輸局で行う「認証工場」
ということです。
どうでしょうか?
車検代行手数料の意味合いが変わってくるとは思いませんか?( ;∀;)
- 運輸局に車両を持ち込む、代行手数料 = 認証工場
- 書類だけ運輸局に持ち込む、代行手数料 = 指定工場
行為だけでいえば、認証工場はレッカー車で運ぶか、自走が必要がある為、高く
書類だけ持っていく指定工場は安い はずなんですが・・・
外車系ディーラーの車検代行手数料は 1台 19,800円 (*’▽’)
※認証工場の一般的な車検代行手数料は1台 8,000から12,000円
もちろん認証工場に比べたら数枚書類は増えますが・・・w
そこんとこどうなんでしょうねぇ・・・w
そして最後の「完成検査手数料」(*^_^*)
完成検査手数料ってなんぞ?
さぁラストは完成検査手数料ですが、話の流れでもなんとなくって方もおられると思いますが、いわゆる車検の検査にあたります。
認証工場では、検査は国の機関(運輸局)が検査しますが、ディーラー等の指定工場では、自社で行います。
その為、完成検査手数料という項目があります。
車検の流れとしては
といった流れですので、
2.の検査員の点検費用といったところです。
一応、自動車検査員は一部公務員と同じ権限を与えられた役職になるので、検査員が×ブブーといったら車検には通りません。orz
外車ディーラーだとこの費用が 17,600円
ちょっと妥当な気がしますよね(*^_^*)
でも
でもですよ?
これさぁ・・国の機関(運輸局)でやるとさぁ・・・
2,300円なんだよねぇwwブフッ
信じるか信じないかは貴方次第です!?
・
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・
・
・
おわり
あとがき
皆様いかがでしょうか?
今回はいくつかに分けて外車ディーラーの車検見積を解説していきました(*^_^*)
ディーラーだから悪いとか高いとかそういうことを僕は言いたいわけではありません。
(一部悪ふざけはありますがお許しください)
これをきっかけに見積を読めるようになってもらう事で、少しでも理解して、納得のできる車検や修理をしていただければ嬉しく思います。
特に1時間あたりの工賃に関しては、プロの技術者に支払う対価です。
この工賃には冒頭でお伝えしたようにディーラーのようにキレイなショールームにフロントマンといった、技術者に支払う以外の工賃も含まれていることもあります。
ただ工賃が安いということは、技術者に対して支払う対価が低くなり、それなりの技術で対応されてしまったり、納得のいく修理にならないかもしれません。
その結果、長期的にみて大事なクルマを長く乗り続けられない、といった事態もなるかもしれません。
クルマ好きの僕からすれば、それは一番避けたい事態です。
やっぱりクルマが好きな人やクルマを大切にしている人には、納得のいく形で大切に乗り続けてもらいたいですから。
そういう事態を避けるためにも、まず僕らから自動車修理や整備業界について知ってもらえるように情報共有していきたいと思っています。
そして大切なクルマを長く乗ってもらい続けられるように、丁寧に話を聞きながら一緒になって「あなたとクルマのベストをともに」歩み続けられたら、この仕事をしていてよかったな、と思います。
正直な話、自動車の修理や整備業界はあまりキレイな業界ではありません。
昔ながらの悪い風習も未だにあるような業界です。
不正・詐欺なども上場企業の大手ですら手を染めます。
でも、中にはすごく親身な人や腕のいい職人さんが多くいる業界でもあります。
昔ながらの良い所も多く残るこの業界を、車に詳しくない方にも、車好きの方にも愛していただきたいなと思います。
その為に、より多くの方に、わかりやすく、楽しく読んでいただけたら幸いです。